リビア沖で移民船沈没、100人以上が行方不明
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【7月26日 AFP】リビア沖の地中海で、移民を乗せた船が沈没し、100人以上が行方不明となっている。国際移住機関(IOM)などが25日、明らかにした。地中海で今年起きた中で最悪の悲劇となる可能性がある。
IOMリビア支局の報道官によると、船は首都トリポリから約100キロ離れたフムス(Khoms)市の沖合で沈没。移民約145人がリビア沿岸警備隊により救助され、生存者の話によれば約150人が行方不明になっている。
一方、リビア海軍の報道官は、「移民134人が救助され、1人の遺体が収容された。さらに移民115人が現在も行方不明だ」と説明。国際医療支援団体「国境なき医師団(MSF)」は、最大で250人の移民が行方不明になっているとしている。
地中海では数週間前、トリポリ西郊のズワーラ(Zuwara)からイタリアに向け出港した船が、隣国チュニジアの沖合で沈没し、68人前後の移民が死亡したばかり。2011年の蜂起で最高指導者のムアマル・カダフィ(Moamer Kadhafi)氏が殺害されて以降、情勢不安が続くリビアは、主にサハラ(Sahara)砂漠以南のアフリカ諸国から命懸けで欧州を目指す移民の主要中継地となっている。(c)AFP