【7月25日 AFP】かつてフランスの夏の風物詩だったトップレスで日光浴をする女性は、いまや時代遅れになりつつあるようだ。仏調査会社Ifopが23日に発表した調査結果で、多くのフランス人女性がハラスメント(嫌がらせ)や体形コンプレックス、健康面への懸念からトップレスになりたがらない傾向が明らかになった。

 今回の調査でトップレスになると答えた50歳未満のフランス人女性は、20%を下回った。10年前の調査では28%、1984年には43%がトップレスになると回答していた。

 18~25歳の若い女性は、トップレスになりたくない最大の理由として、ハラスメントや体形批判、男性たちからいやらしい目つきで見られることなどを挙げた。

「自由、平等、友愛」の国として知られるフランスだが、海辺でトップレスになることへの女性たちの抵抗感は、スペインやドイツなど欧州諸国と比較しても高いようだ。

 ただ、仏ランス大学(University of Reims)のカミーユ・フロワドボーメトリ(Camille Froidevaux-Metterie)教授(政治学)は、トップレスになる女性の減少について、慎み深さの表れというよりも、マーケティングとソーシャルメディアに原因があると指摘。女性は体にコンプレックスを抱きがちだが、それは「ソーシャルメディアとインフルエンサーによって悪化している。彼らの加担する商業システムは、女性が自分の体を好きになれなくなる基準を作り出している」とAFPに語った。

 日光浴の習慣に関する今回のオンライン調査は、健康に関する仏ウェブサイトVieHealthy.comの委託を受けて行われ、フランス、イタリア、スペイン、ドイツ、英国の女性5026人から回答があった。(c)AFP