ロシア軍機による領空侵犯、合同演習実施の中国も否定
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【7月24日 AFP】ロシア軍機が領空侵犯に及んだとして、日本と韓国が強く抗議している問題で、ロシアとの空軍合同演習を実施した中国は24日、この演習に問題はなかったとする見方を示した。
韓国政府によると、ロシアのA50早期警戒管制機が23日、韓国が実効支配し日本も領有権を主張している竹島(Takeshima、韓国名・独島、Dokdo)の領空を侵犯。韓国空軍は複数の戦闘機を緊急発進させ、400発近い警告射撃を行ったとされる。
中国国防省の呉謙(Wu Qian)報道官は北京で記者会見し、中国とロシアの戦闘機は「国際法の関連規則を厳守しており、他国の領空には侵入していない」と言明。ただ韓国側が領空侵犯を指摘しているロシアのA50機には触れなかった。
ロシア政府も、ロシア軍のTu95爆撃機2機と中国軍のH6K爆撃機2機が領空侵犯したことを否定。中国側はこの長距離爆撃機4機について、アジア太平洋地域で中ロ初となる共同警戒監視活動の一環で、東シナ海(East China Sea)および日本海(Sea of Japan)上空を飛行したとしている。
呉報道官は今回の警戒監視活動の目的を、中ロの包括的な戦略的協力関係を深め、両国軍の合同作戦能力を高めるとともに「世界の戦略的安定性を共に守る」ことだと説明。
その上で、「今回の作戦は中ロ両軍の年次協力計画に沿ったもので、第三者を標的としたものではない」と述べた。(c)AFP