【7月24日 AFP】米スポーツ用品大手ナイキ(Nike)が1972年に製造した「ムーン・シュー(Moon Shoe、月の靴)」が23日、オンライン競売に掛けられ、スニーカー史上最高額となる43万7500ドル(約4730万円)で落札された。ニューヨークに本社を置く競売大手サザビーズ(Sotheby's)が明らかにした。

 サザビーズの発表によると、これまでの最高落札額は、米プロバスケットボール(NBA)のレジェンド、マイケル・ジョーダン(Michael Jordan)氏が1984年ロサンゼルス五輪決勝で履いていたシューズの19万373ドル(当時のレートで約2100万円)だった。今回の落札額は、2017年に落札されたこのサイン入りコンバース(CONVERSE)の記録を大幅に更新した。

 落札したカナダ人コレクターのマイルズ・ナダル(Miles Nadal)氏は、「これまでに製造されたスニーカーの中でも特に希少な一足、伝説のナイキ『ムーン・シュー』を手に入れることができて感激している」と語った。

 このレース用ランニングシューズは、1972年の五輪選考会に出場する選手のために、ナイキの共同創業者ビル・バウワーマン(Bill Bowerman)氏がデザインした。サザビーズによると、12足前後しか製造されず、今回落札されたのは「現存が確認されている数少ないうちの一足」だという。(c)AFP