【7月23日 Parismodes.tv】仏パリ市内で2日、「クリスチャン・ディオール(Christian Dior)」が、19/20年秋冬オートクチュールコレクションを発表した。

 デザイナーでインフルエンサーのキアラ・フェラーニ(ChiaraFerragni)、女優のエリザベス・モス(Elisabeth Moss)、「ディオール」アーティスティック・ディレクターのマリア・グラツィア・キウリ(Maria Grazia Chiuri)、美術家のペニー・スリンガー(PennySlinger)、モデルで女優のオリヴィア・パレルモ(OliviaPalermo)にインタビューした 。

 アヴェニュー モンテーニュ30番地にあるディオールのサロンで、伝統的なクチュールに立ち返ったコレクションを披露した。装飾は、シュルレアリストでフェミニストの米国人アーティスト、ペリー・スリンガーが手掛けた。

 服の形状や機能に映し出された建築の要素は、建築家バーナード・ルドフスキー(Bernard Rudofsky)に影響を受けたマリア・グラツィア・キウリのアイデア。常に女性を個性的にドレスアップさせるマリアが、アートとしてのオートクチュールに新しいコンセプトビジョンを提案した。

 また、ミステリアスな白と黒が、ペニー・スリンガーと建物のファサードを飾る女体の彫刻にうまくマッチ。コレクションのカラーパレットはほぼ黒で、他の色は少ない。黒は完璧さを要求し、ディオール(Dior)氏を魅了した色でもある。

 構造が見えるドレス。ロングのペチコートはウエストが絞られ、ショルダーはケープで覆われている。生地は薄手で軽く、豪華で繊細。線はピュアで、服や地域のコンセプトはマリア・グラツィア・キウリが映し出したもの。また、古代ギリシャで女性が身に着けていたペプラムを再解釈した。

 ギピュールスカートには、レースや革のフリンジが施された。注目のアイテムは、メッシュスカート、ウールツイードドレス、オットマンテーラーケープ、羽毛で装飾したボールガウン。最後に登場した、ペニー・スリンガーによるアヴェニュー モンテーニュ30番地を代表する彫刻ドレスは金箔で覆われていた。

 顔を覆うフィッシュネットのベール、頭の上に置かれたファッシネイター、高い束髪、目の周りの黒いメイクにも注目したい。 (c)Parismodes.tv