【12月17日 AFP】腰に黒帯を締め、二回りも大きい大人の男性と拳を交えて汗を流す13歳の空手少女・高野万優(Mahiro Takano)さん。

 幼稚園の頃から空手を始めたという万優さんは、全日本少年少女空手道選手権大会「形の部」で史上初の6学年制覇を果たすなど、来年の東京五輪で初めて五輪競技として実施される空手を大いに盛り上げる存在となっている。

 しかし、この天才少女は年齢が若過ぎるため、1年後に迫った五輪に出場することはできない。

 地元の新潟県長岡市での練習後、万優さんはAFPの取材に対し、「小さい頃から世界大会や五輪で優勝することが目標だったので、今回は東京でやるのに出られないのは悔しい」と明かした。

 それでも、この悔しさが自分をもっと強くすると強調し、「東京大会を見て、その間(次の五輪まで)に少しでも強い選手に近づけたらなと思います」と語った。

 しかしながら、万優さんが五輪の舞台に立つには、長い年月を要するかもしれない。2024年パリ五輪ではサーフィン、スケートボード、スポーツクライミング、ブレークダンスの4競技が追加されたが、空手はリストから外れてしまった。

 2028年ロサンゼルス大会で再採用されるまで苦しい道のりが続くことには、万優さんを指導する菊地たか子(Takako Kikuchi)コーチも悔しさをにじませ、「空手関係者はショックを受けている」と話した。(c)AFP/Alastair HIMMER