【7月23日 AFP】米ニューヨーク州で22日、同国初となるネコの爪を除去する手術の禁止法が施行された。違法とされている国もある抜爪(ばっそう)と呼ばれるこの習慣について、動物虐待であると糾弾してきた動物愛護運動家らは、今回の動きを歓迎している。

【特集】猫、猫、猫だらけ

 ニューヨークのアンドルー・クオモ(Andrew Cuomo)州知事はこの日、6月に州議会で可決されていた整形を目的とした抜爪術を禁止する法案に署名。同法は即日施行された。

 クオモ氏は声明で、「抜爪は無力な動物たちにとって、身体的にも行動的にも問題を生じうる残酷で痛みを伴う施術」だったが、「今日でそれは終わる」と述べた。

 正式には爪切除術と呼ばれる抜爪は、ネコの前足の骨の一部または全体を切除する手術で、米国では飼いネコが人間や家具を引っかかないようにするために広く習慣として行われている。

 だが、ニューヨーク州の新法は、この手術は激しい痛みを伴い、心理的障害をもたらすことがあり、また早発型の関節炎を招くこともあると指摘している。

 抜爪は英国やスイスをはじめとする欧州のほとんどの国では禁止されている。米国ではカリフォルニア州の数市ですでに禁止されているが、州法で禁止するのはニューヨーク州が初めてとなる。ただし、治療目的の抜爪は引き続き認められるという。(c)AFP