【7月23日 AFP】英国の次期首相を決める与党・保守党の党首選は22日、決選投票が終了した。ボリス・ジョンソン(Boris Johnson)前ロンドン市長の勝利が濃厚だが、当選が決まれば、同国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット、Brexit)をめぐるジョンソン氏の計画に反対する高官がさらに離反する可能性がある。

 決選投票では、保守党の一般党員20万人弱が、1か月にわたり選挙戦を繰り広げたジョンソン氏とジェレミー・ハント(Jeremy Hunt)外相のいずれかに投票した。開票結果は23日に発表され、勝者は24日に首相に就任する予定。

 新首相は、3年間にわたり続くブレグジット危機を、わずか3か月で解決する必要に迫られることとなる。同危機は、EUと英国の経済に損害を与え、英国人の運命を今後数世代にわたって左右する可能性がある。

 欧米諸国との関係を担当するアラン・ダンカン(Alan Duncan)外務担当閣外相は、ジョンソン氏は「無計画」かつ「いいかげん」であり、政権の危機を引き起こすとして、辞任を表明した。

 さらにフィリップ・ハモンド(Philip Hammond)財務相は21日、ジョンソン氏の次期首相就任前に辞任する意向を表明。その理由として、ジョンソン氏が10月31日の期日までにEUと合意できなければ合意なき離脱を実行する構えであることを挙げた。

 ロンドンの新聞各社は、少なくとも6人の高官が近日中に政権を離脱するとの見通しをこぞって伝えている。(c)AFP