【7月23日 AFP】シリア北西部で22日、シリア政権とロシアによるとみられる空爆があり、民間人43人が死亡した。死者の多くは混雑した市場を訪れていた。英国に拠点を置く非政府組織(NGO)「シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)」が明らかにした。反体制派の拠点に対する攻撃が続けられている。

 AFPの写真記者によると、イドリブ(Idlib)県のマーラトヌマン(Maaret al-Numan)の野菜市場では、住民や救急隊員が担架の代わりにマットレスを使い血まみれになった男性らを運び出した。

 同監視団によると、マーラトヌマンの市場とその周辺地域への空爆で民間人35人と身元不明の2人が死亡した。監視団は空爆を実施したのはロシア軍機だと述べたが、ロシアはこれを否定している。

 市民救助隊「ホワイト・ヘルメット(White Helmets)」によれば空爆でボランティア隊員1人が死亡した。4月以降に死亡した同救助隊の隊員は、これで少なくとも6人となった。

 人口約300万人でイスラム過激派の武装組織が拠点としているイドリブ地域をめぐっては、昨年の国際停戦協定の締結にもかかわらずシリア政権とそれを支援するロシアによる同地域への攻撃が4月末以降激しさを増し、これまでに民間人680人余りが死亡している。(c)AFP