【7月25日 Xinhua News】スズメバチは非常に長い嗅覚の記憶を持ち、30日前に嗅いだにおいの刺激を記憶できることがわかった。中国科学院シーサンパンナ熱帯植物園の研究者らが解明した成果がこのほど、学術誌「Journal of Experimental Biology」に掲載された。

 論文の責任著者である同植物園化学生態研究グループ長の譚墾(Tan Ken)研究員は、筆頭著者である同植物園の龔志文(Gong Zhiwen)博士らとともに、スズメバチの女王バチ、働きバチ、雄バチそれぞれに対して嗅覚の学習記憶能力の測定と比較を実施。その結果、女王バチの学習記憶能力がコロニー内の働きバチや雄バチよりも明らかに優れていることを解明した。

 さらに、これらのハチに対して30日にわたる記憶の安定性の測定を実施したところ、女王バチと雄バチは以前の出来事についての記憶を維持できていることがわかった。

 研究者はこれらの記憶測定を行う際に、褒美の餌を用意し、においを識別する能力を比較。いずれのハチも、においが混ざっていない時よりも混ざっている時の方が強い反応を示し、スズメバチがにおいに対する敏感な識別能力を持っていることが明らかになった。(c)Xinhua News/AFPBB News