【7月22日 AFP】(更新)1968年に消息を絶ったフランスの潜水艦ミネルブ(Minerve)を、海軍の捜索班が地中海で発見した。フロランス・パルリ(Florence Parly)国防相が22日、発表した。潜水艦の行方をめぐる謎がついに解明される可能性があるとの期待が高まっている。

 ミネルブは1968年1月17日、水兵52人を乗せたまま、南仏トゥーロン(Toulon)港の沖合で行方不明になった。パルリ国防相はツイッター(Twitter)で、「成功であり、安堵(あんど)であり、技術上の偉業だ」と評した。

 乗船していた水兵の遺族たちからの再度の要請を受け、パルリ国防相は今年初め、最新の技術と海軍艦船を駆使し、新たな捜索活動を実施すると発表。

 捜索班は地中海西部の潮流を解析するとともに、同艦が海底に沈んで内破した際のものとみられる震動の記録も含め、事故発生当時のデータの再分析も行った。

 しかし仏海軍幹部がAFPに匿名を条件に語ったところによると、実際に同艦を発見したのは、米民間企業オーシャン・インフィニティー(Ocean Infinity)のシーベッド・コンストラクター(Seabed Constructor)号だったという。

 同幹部の話では、ミネルブはトゥーロンから45キロ沖合の水深2370メートルの位置で発見された。シーベッド・コンストラクターは16日に現場に到着していたという。

 ただミネルブの事故原因は発表されていない。専門家らはこれまでに、かじの問題や他の船舶との衝突、ミサイルまたは魚雷の爆発、酸素供給システムの不具合などが原因になった可能性を指摘している。(c)AFP/Daphne BENOIT