【7月22日 AFP】ツール・ド・フランス(2019 Tour de France)は21日、第15ステージ(リムーからフォワプラットダルビ、185キロメートル)が行われ、ミッチェルトン・スコット(Mitchelton-Scott)のサイモン・イェーツ(Simon Yates、英国)が今大会ステージ2勝目を挙げた。

 総合争いでは、ドゥクーニンク・クイックステップ(Deceuninck Quick Step)のジュリアン・アラフィリップ(Julian Alaphilippe、フランス)が苦戦しながらもトップを守り、チームイネオス(Team Ineos)の前回王者ゲラント・トーマス(Geraint Thomas、英国)は最後のスパートで連覇への望みをつないでいる。

 ピレネー山脈(Pyrenees)の山頂フィニッシュとなる第14、15ステージを終えて、アラフィリップが依然として総合トップに立っていると考える人はほとんどいなかったかもしれないが、それでもアラフィリップは大会を盛り上げる果敢な走りを続けた見返りとして、なんと11日目となる総合首位のマイヨジョーヌ(イエロージャージー)を着用する権利を手に入れた。

 アラフィリップは「きょうは多少タイムを落とすことは織り込み済みだった。イエロージャージーを守れてうれしい。リードを守るために全力で戦った」とコメントした。

 一方のトーマスは苦しみながら雲に覆われた最後の上り坂に突入したが、またしてもタイムを落とすかにみえた終盤にアタックを仕掛けてアラフィリップを引き離し、差を1分35秒に縮めた。

 ステージを制したイェーツは、初勝利を飾った第12ステージと同様の大逃げを勝利に結びつけた。一方で双子の弟のアダム(Adam Yates、英国)はまたしてもタイム差を広げられ、総合優勝は絶望的となった。

 2018年のブエルタ・ア・エスパーニャ(Vuelta a Espana 2018)で総合優勝を飾っているイェーツは、ピレネーでアダムのタイムが伸び悩んだことについて「ここへはアダムをアシストするために来たんだが、今のところプラン通りにいっていない」と話し、ステージ優勝にも複雑な胸中を明かした。(c)AFP/Damian MCCALL