【7月24日 Xinhua News】中国遼寧省(Liaoning)瀋陽市(Shenyang)の瀋陽故宮(瀋陽故宮博物館)で18日、清朝の皇帝がかつて使用した「文房四宝」(筆、墨、紙、硯<すずり>)など100点近くを展示する「乾隆帝の盛京書斎-瀋陽故宮所蔵清朝宮廷の書斎用品展」が開幕した。清王朝が最も栄えた時期の宮廷で使用された書斎用品の種類の豊富さや精巧かつ上品な様子を来場者に伝える。

 同博物館の李声能(Li Shenneng)館長は、清朝の宮廷では「文房四宝」などの書斎用品は欠かすことのできないものだったと説明。乾隆帝といった清朝皇帝の愛好や後押しにより、清朝宮廷の書斎用品のデザインや制作は、文人的な上品さと皇室らしい緻密な作りを兼ね備え、最高の水準に到達していたという。

 今回展示された「文房四宝」の中でも、特に湖筆(浙江省湖州産の筆)と徽墨(旧徽州府産の墨)、宣紙(安徽省宣城産の紙)、端硯(広東省肇慶産の硯)はその代表格といえる。清朝宮廷の書斎用品は非常に数が多いため、制作場所も宮廷内に設置された調度品制作の専門機関、造弁処(ぞうべんしょ)のほか、蘇州や杭州、江寧(南京)など広範囲に及んだ。乾隆年間には乾隆帝の好みに応じて精巧かつ上品な書斎用品が多数制作されており、時代の特色が色濃く現れている。(c)Xinhua News/AFPBB News