【7月19日 CNS】中国・江西省児童医院で、「冬の病気を夏に治療する」という中国伝統医学の治療方法の一つで、毎年夏に行われている膏(こう)薬治療「三伏貼(Sanfutie)」を受けた児童92人に、皮膚にかゆみや焼けるような痛み、水疱(すいほう、水膨れ)などのかぶれの症状が現れたことが分かった。

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 12日より複数のネットユーザーからの通報があり、自分の子どもが江西省児童医院で「三伏貼」を貼ったらかぶれを生じたと伝えられた。

 患者の母親の張さんの話によると、12日に子どもを連れて江西省児童医院を訪れ、「三伏貼」の膏薬治療を受けた。子どもが「三伏貼」をするのは今回が2回目で、前回の時にはアレルギーなどの症状はなかった。しかし、今回は膏薬を貼って30分ほどすると、子どもが「貼ったところがかゆい」と言った。あまり気にせず、普通のかゆみだと思ったため我慢をするよう子どもに言ったが、それから10分ほどたつと、子どもはさっきまでかゆかったところが痛くなってきたと言い、「三伏貼」を剥がしてみると、膏薬が貼ってあった皮膚が赤くなっていた。

 この時になって、張さんは初めて、「三伏貼」に問題があるのではないかと考えた。そこで、他の部位に貼ってあった「三伏貼」を剥がすと、他の部位の皮膚も吸い玉(すいだま)療法をやった後のように赤黒くなっていたという。

 発表によると、17日の時点で、12日から13日にかけて江西省児童医院の「三伏貼」治療を受けた児童は881人に上り、そのうち、12日に治療を受けた児童92人にかゆみ、焼けるような痛み、水疱などのかぶれが現れ、治療を受けている。

 現在、江西省児童医院では「三伏貼」治療を中止し、かぶれが見られた児童に対して診療を行うとともに、政府関連部門に協力し、専門的検証と原因分析を行うとしている。(c)CNS-北京青年報/JCM/AFPBB News