【7月18日 AFP】フランス・パリ北郊を6日に出発した25匹の羊の群れが17日、パリ中心部トロカデロ(Trocadero)庭園近くのセーヌ(Seine)川のほとりで、約140キロの旅を終えた。歴史的建造物や住宅の周囲に生えた草を食べながら、12日間かけて市内を練り歩いた。

 このイベントは、パリ北郊のオーベルビリエ(Aubervilliers)に拠点を置く都市羊飼い協同組合と、複数の地元当局が共催。狙いは、都市農業の利点のPRだ。

 2人の羊飼いに導かれてパリ北郊の低所得地域セーヌサンドニ(Seine-Saint-Denis)県を出発した羊たちは、スクーターに乗った警察官に見守られ、道路を横断する際には徒歩のボランティアにも手助けされながら、パリ中を歩き回った。

 都市羊飼い協同組合の創設者の一人、ジュリールー・デュブルイユ(Julie-Lou Dubreuilh)氏は出発時、「われわれにとっては、都市でも羊を飼えると示すことが最も重要だ」とAFPに語っていた。

 もう一人の創設者、ギヨーム・ルテリエ(Guillaume Leterrier)氏は、「新しい有望な職業があると示したい」「緑地をしっかり維持管理しながら、極めて小規模な食肉生産業を生み出すことができる」と語った。(c)AFP