【7月23日 CNS】全骨類(Holostei)魚類の世界で最も完全な「進化系統樹」を中国の科学者が作り上げ、オンライン国際学術雑誌に発表した。2億4400万年前の全骨類の魚「羅平強壮魚(Robustichthys Luopingensis)」の化石の研究を重ね、進化にとって重要な意義を持つ頭骨の特徴からその過程を明らかにしたという。

 この重要な研究成果は、中国科学院古脊椎動物・古人類研究所の徐光輝(Xu Guanghui)研究員によって成し遂げられた。徐研究員の研究論文は、論文投稿を外部から幅広く受け付けるオープンアクセス型のオンライン国際学術雑誌「PeerJ」に発表され、重要論文と推薦されている。

 徐研究員は8日、「このたびの研究は、過去の鉸歯(Hinge teeth)魚類と近鯡形類(Halecomorphi)の個別研究の枠を乗り越え、二つの全骨魚類を一つにまとめて研究したものです。60個の化石と現在生息する244種の魚類の形態的な特長を基にして、世界で初めて最も完全な全骨魚類の進化系統樹を作りました。全骨魚類の早期の進化、古生物の生態、古代の地理を理解する上で新しい視点を提供することができました」と研究の意義を解説した。

 徐研究員は今後も化石採集を続け、研究を進めてこの最新の進化系統樹に対し、さらに豊富な枝葉を付けていきたいと望んでいる。(c)CNS/JCM/AFPBB News