【7月17日 AFP】米国自由人権協会(ACLU)や弁護士団体などは16日、ドナルド・トランプ(Donald Trump)政権が導入した、メキシコ経由で流入する移民の難民申請資格を制限する新規制をめぐり訴訟を起こした。

 カリフォルニア州サンフランシスコの連邦裁判所に訴訟を提起したACLUのリー・グラント(Lee Gelernt)弁護士は声明で「トランプ政権の難民規制の中でも、最も過激だ」と表現。「国内法と国際法に明らかに違反しており、耐えられるものではない」と述べた。

 ウィリアム・バー(William Barr)米司法長官は15日、対メキシコ国境から流入する難民申請者の数に米国は圧倒されているとして、新規制の必要性を説明。規制は翌16日から実施されている。

 原告となった南部貧困法律センター(SPLC)や憲法権利センター(CCR)などは、新規制は米国の難民申請制度を形骸化し、迫害から逃れる難民に扉を閉ざす試みの一つだと主張。

 SPLCのメリッサ・クロウ(Melissa Crow)弁護士は「この政権による難民申請者への容赦ない戦いは、卑劣なものに他ならない」「次から次へと政策を通じて、この政権は南部国境で危機を生み出している」と非難し、新規制は状況を悪化させるだけでなく、迫害から逃れた移民の安全を危うくすると述べた。(c)AFP