【7月17日 AFP】国連(UN)は15日、命にかかわる感染症に対する予防接種を受けていない子どもの数が2018年に約2000万人に上ったと発表した。はしかの感染例の増加は、子どもを予防可能な感染症から守る取り組みに「危険な」切れ目があることを浮き彫りにしている。

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 世界保健機関(WHO)と国連児童基金(ユニセフ、UNICEF)の年次報告によると、「予防接種を完了していない」子どもの数は2018年に1940万人となった。2017年の1870万人、2016年の1850万人から増加傾向にある。

 報告書はこれらの数字がすべて「紛争、不平等、自己満足により世界の予防接種率が危険なほど停滞している」様子を示していると指摘。ジフテリア、破傷風、百日ぜき、はしかの主要混合ワクチンの世界の接種率は2010年以降86%にとどまっており、報告書はこの割合を「十分でない」としている。

 世界のはしかの感染例は2018年、前年比2倍超の約35万件に上り、ユニセフのヘンリッタ・フォア(Henrietta Fore)事務局長は、これが予防接種率を拡大する取り組みの「リアルタイム指標」になっていると述べた。WHOは今年4月、2019年第1四半期のはしかの感染例が前年同期比300倍増加したとの暫定データをもとに、2019年は状況が悪化するとの見通しを出している。

 はしかの世界的な再流行の一因に、予防接種と自閉症を含む副作用を不正確に関連させたニセ科学に基づく「反ワクチン」運動がある。これにより、特に米国で多くの親が子どもに予防接種を受けさせず、欧州でもこうした親が増えている。(c)AFP/Ben Simon