【7月24日 Xinhua News】中国と海外の科学者は11日、ミャンマーで産出した琥珀(こはく)の中から古鳥類の新種を発見したと北京で発表した。古鳥類の行動や進化を理解する上で、重要な意義を持つという。

 研究は、中国地質大学(北京)の邢立達(Xing Lida)副教授を中心に、カナダ・サスカチュワン州のロイヤル・サスカチュワン博物館のライアン・マッケラー教授や中国科学院古脊椎動物・古人類研究所の米国籍研究員ジンマイ・オコナー氏、中国科学院動物研究所の雷富民(Lei Fumin)研究員、米ロサンゼルス自然史博物館恐竜研究所所長のルイス・キアッペ教授らが合同で行った。研究論文はCell Pressが発行する生物学分野の著名学術誌「Current Biology」に掲載された。

 琥珀の化石はミャンマー北部カチン州のフーコン渓谷で見つかった。地質学者が行った火山灰の測定では、このあたりの琥珀は1億年近く前に形成され、白亜紀後期の最も早い時期に属することが分かっており、同地は白亜紀を理解するための窓口とみなされている。

 古鳥類の新種が見つかった琥珀の長さは約3.5センチで重さ5.5グラム。含まれていたのは足の部分で、骨格の保存状態も非常に良く、コンピューターによるデータ再構築で、まるで生きているかのようなリアルな画像が復元された。

 オコナー氏によると、鳥の足指は3本目が顕著に長い特徴を持つ。このような足指の比率は他のどの中生代の鳥類や現代の鳥類とも異なっているという。また骨格から見て亜成鳥か成鳥のものだと説明する。

 邢立達氏は、鳥の体形は比較的小さかったと推測する。足の長さは約3センチであり、スズメよりも小さかったはずだと指摘。顕著に長い3本目の足指は、木の上での生活により適応するためか、捕食に便利なように進化した可能性があるとの見方を示した。(c)Xinhua News/AFPBB News