【7月16日 AFP】米国のドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領は15日、前日のツイート投稿に続き、野党・民主党の非白人系の女性議員らをさらに攻撃し、「嫌なら出ていけばいい」と発言した。

 トランプ氏はまず14日にツイッター(Twitter)への連続投稿で、民主党の非白人系の女性議員らを念頭に、米国が嫌なら「出身国に帰ればいい」と述べた。この発言が極めて人種差別的だとして、民主党のみならず与党・共和党の一部からも批判を浴びている。

 さらに15日、ホワイトハウス(White House)で行われた米国製品の広報イベント「メード・イン・アメリカ(Made in America)」に出席したトランプ氏は報道陣に対し、「彼女らは文句しか言わない」と発言。「彼女らは米国を嫌悪する人々だ」「ここが嫌ならば、出ていけばいい」などと語った。さらに「(国際テロ組織)アルカイダ(Al-Qaeda)のような米国の敵」を愛する者たちだとも述べた。

 記者から、そうした発言を人種差別的と捉える人が多いが気にならないかと聞かれたトランプ氏は、「心配ではない。多くの人が私に同意しているから」と答えた。

 トランプ氏の標的とされているのは前回の下院選で初当選を果たした、プエルトリコ系のアレクサンドリア・オカシオコルテス(Alexandria Ocasio-Cortez)氏、ソマリア生まれのイルハン・オマル(Ilhan Omar)氏、パレスチナ系のラシダ・タリーブ(Rashida Tlaib)氏、アフリカ系のアヤンナ・プレスリー(Ayanna Pressley)氏の4人。

 15日のトランプ氏の発言から数時間後、4人の議員は記者会見を開き反撃した。プレスリー氏は、トランプ氏のコメントは「排外的で偏見の塊」だと非難し、「私たちを黙らせることはできない」と語った。

 またオマル氏は、トランプ氏が4人の「有色」議員に「露骨に人種差別的な攻撃を行った」と述べ、「これは白人国家主義者の計略だ」と述べた。さらにオマル氏とタリーブ氏は、トランプ氏の弾劾を求めるという従来の主張を繰り返した。