【7月16日 AFP】米NBCニュース(NBC News)は15日、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領がウィルバー・ロス(Wilbur Ross)商務長官の更迭を検討していると報じた。来年実施される国勢調査で市民権について尋ねる質問を盛り込めなかった事態を受けた動き。

 米連邦最高裁判所は先月、米政権が国勢調査に市民権に関する質問を追加することを阻止。これを受けトランプ氏が11日、質問追加を断念すると表明した際、ロス氏はトランプ氏の隣にいた。

 NBCニュースの15日の報道によると、複数の匿名筋の話としてトランプ氏が側近らに対し「早ければ今夏にも」ロス氏を解雇するかどうか検討していると語ったという。

 商務省の報道官はAFPへの電子メールでの回答で、ロス氏が「商務省を新たな時代へと導き、大統領の指導と指示のもと、われわれは米国の諸事業を不公正な貿易慣行からよりよく支援し、ようやくわが国の国家・経済安全保障の強化」が完了したと述べた。

 国勢調査の一件は、ロス氏に打撃となったと広く見られていた。ロス氏は市民権の有無を尋ねる質問追加の根拠として、投票権法(1965年)を施行する取り組みの一環として、司法省から要請を受けたためと主張。最高裁判事らはこの主張が信頼性に欠けるとの判断を下していた。(c)AFP