【7月18日 Xinhua News】中国山東省(Shandong)済南市(Jinan)平陰県(Pingyin)にある明代に建設された永済橋(Yongjiqiao)の補修・補強工事で、橋の南西部分に設けられた囲い堰(いせき)内の「燕翅墻(えんししょう、橋の四隅につくられた堤防)」から「鎮水石獣(ちんすいせきじゅう)」と呼ばれる石像が見つかった。同県東阿鎮文化ステーションが明らかにした。文化財部門の調査によると、石像は「蚣蝮(はか)」と呼ばれ、中国の古代神話で竜が生んだ九匹の子の一つとされる。「避水獣(ひすいじゅう)」とも呼ばれる。

 永済橋は400年以上の歴史を持ち、山東省の第7期全国重点文物保護単位に指定されている。橋の欄干の石柱の上には獅子や猿などの彫刻が施されており、保存状態も良い。地元の地誌「泰安府志」によると、創建は明の弘治13年(1500年)で、万暦年間に再建されたものが現在に至っている。

 同県東阿鎮文化ステーションの責任者、王化琦(Wang Huaqi)さんによると、蚣蝮は中国の伝説の中で水を静め水害を防ぐ神獣とされ、以前は橋を建造する際に一対の蚣蝮を橋のたもとや橋の上に安置し、橋が水害に遭わないよう願ったという。

 文化財保護部門では石像を保護する最善の方法を検討した結果、現地でそのまま保護することを決定した。(c)Xinhua News/AFPBB News