【7月13日 AFP】米連邦取引委員会(FTC)は、交流サイト(SNS)最大手の米フェイスブック(Facebook)によるプライバシーとデータ保護をめぐる違反行為への調査に関し、同社に50億ドル(約5400億円)の制裁金を科す和解案を承認した。米紙ウォールストリート・ジャーナル(Wall Street Journal)が12日報じた。

 同紙によると、和解案は委員5人による採決の結果、賛成3、反対2で承認された。採決では民主党所属の委員2人が反対した。最終的な決定には、司法省の承認が必要とされる。

 フェイスブックは今のところ、この案をめぐるAFPの問い合わせに応じていない。

 フェイスブックは今年すでに、「利用者の個人データをめぐる慣行」に関する法的和解に備えて30億ドル(約3200億円)から50億ドルを引き当てており、今回の金額は同社の想定と一致する。

 FTCは昨年、2016年米大統領選挙のドナルド・トランプ(Donald Trump)陣営に協力していた英政治コンサルティング企業、ケンブリッジ・アナリティカ(Cambridge Analytica)にフェイスブック利用者数千万人の個人データが不正取得された問題の発覚を受け、プライバシーをめぐる2011年の同社との和解について調査を再開すると発表していた。

 フェイスブックに対しては、2011年の和解に違反し、利用者のデータを不適切な形で協力企業と共有していたとの疑いが持たれている。

 ほかにも、米国を含む世界各国の規制当局は、プライバシーをめぐりフェイスブックを調査している。(c)AFP