【7月11日 AFP】ドイツ自動車大手フォルクスワーゲン(VW)は10日、同社を象徴する小型車「ビートル(Beetle)」の生産を終了した。メキシコ中部プエブラ(Puebla)の工場ではセレモニーが行われ、最後の限定モデルが披露された。

 工場で生産された最後の1台は大きな歓声で迎えられ、フォルクスワーゲン・メキシコ(Volkswagen Mexico)のステファン・アイヒェ(Steffen Reiche)最高経営責任者(CEO)は「70年近くにわたって3代モデルが受け継がれたビートルを失うことは、様々な人の感情を呼び起こすだろう」と語った。

「ビートルファイナルエディション」と銘打たれた限定モデル65台はメキシコ国内でインターネット販売される予定で、本体価格は2万1000ドル(約230万円)から。1番から65番までシリアルナンバーが割り振られ、各車両の左側には記念プレートが付けられる。

 昔を懐かしむような雰囲気に満ちたイベントでは従業員らが「ありがとうビートル」と書かれたおそろいの黄色いTシャツを着用し、多くのファンを生んだ唯一無二の存在である車に別れを告げた。

 VWは2015年に明るみに出た排ガス不正問題への対応のさなかだった昨年9月、ビートルの生産終了を発表。ビートルの歴史はナチス・ドイツ(Nazi)の時代にまでさかのぼり、1930年代に国民車構想を打ち出したナチスの指導者アドルフ・ヒトラー(Adolf Hitler)の支援を受けたフェルディナント・ポルシェ(Ferdinand Porsche)が開発した。

 第2次世界大戦(World War II)後、連合国はVWを最優先企業としてドイツ自動車産業の再生に取り組んだ。

 映像は10日撮影。(c)AFP/German CAMPOS