【7月11日 AFP】テニス、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2019)は10日、男子シングルス準々決勝が行われ、大会第8シードの錦織圭(Kei Nishikori)は6-4、1-6、4-6、4-6で第2シードのロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)に敗れ、大会から姿を消した。

 日本男子選手として1933年の佐藤次郎(Jiro Satoh)氏以来となるウィンブルドン4強入りを目指した錦織は、最初のゲームでブレークに成功すると、そのリードを維持して第1セットを取った。しかし、第2セットは四大大会(グランドスラム)通算20勝のフェデラーが反撃を開始。第2、第6ゲームでブレークを奪い、22分で試合を振り出しに戻した。

 続く第3セットではフェデラーがゲームカウント3-3から錦織のサーブを破り、そのままセットを連取した。迎えた第4セットでは錦織の勢いが弱まり、第5ゲームでは2本のブレークポイントをしのいだが、最後は第9ゲームで決定的なブレークを許してしまった。

 試合を通して12本のエースに加え、55本のウイナーを記録する圧巻のパフォーマンスを見せたフェデラーは「難しい試合だったし、序盤は厳しかった。圭に良い出だしを切られて、リターンエースを何本もたたき込まれた」と振り返った。

「いくつか修正し、彼に何とかしてついていかないといけなかった。個人的には第2セットでリードを奪い、それをそのまま守れたのが大きかった」「圭はいつもリズムが良い選手。きょうは自分のサーブが本当に良かった。リターンが優れた選手に対して良いサーブの出来だった」

 フェデラーにとっては、これがウィンブルドンでの通算100勝目となり、同大会では13度目、グランドスラムでは45度目の準決勝進出となった。また37歳での4強入りは、1991年に行われた全米オープンテニス(US Open Tennis Championships)でのジミー・コナーズ(Jimmy Connors)氏に次ぐグランドスラムでの年長記録。

 準決勝の相手は、長年のライバルのラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)に決まった。第3シードのナダルは同日、7-5、6-2、6-2で米国のサム・クエリー(Sam Querrey)を一蹴した。

 ウィンブルドンでナダルと対戦するのは、有名な2008年大会決勝以来となるフェデラーは「自分たちもラファの情報をたくさん持っているが、それは向こうも同じだ。人々がいつも盛り上げようとするのは分かっている」「(ナダルが準決勝でストレート勝ちした)今年の全仏オープン(French Open 2019)でもそうだった」「でも他の試合と同じように臨みたい」と話した。

 フェデラーとナダルはキャリアを通じて39回にわたり顔を合わせているが、ウィンブルドンでの対戦はわずかに3回しかない。2006年と2007年大会決勝の2試合はフェデラーが勝利したが、グランドスラム史上最高の決勝との呼び声が高い5セットの激闘となった2008年大会の試合はナダルが制している。(c)AFP/Dave JAMES