【7月11日 CNS】中国・四川省(Sichuan)蓬安県(Peng'an)油房溝村(Youfanggou)では、100頭を超す水牛が嘉陵江(Jialing River)を泳いで川の中州の島まで草をはみに行く。

 水力発電所の建設で水位が上昇したのが原因で、嘉陵江が蓬安県の街を過ぎたところで、川の中央に二つの大きな島ができてしまった。しかし、その島になった場所はもともと牧草地で、水牛たちがそこで草をはむ長年続いた習慣は変えようがなかった。それで、水牛たちが日の出とともに川を渡り、島で草をはみ、日没の頃にまた川を泳いで村まで戻ってくるという景観が見られるようになった。村の人たちはこれを「百牛渡河」と呼んでいる。

 同県は近年、この自然生態の奇観を上手に利用して、生態保護を第一優先としながら、「嘉陵江生態保護」「嘉陵江農耕文化保護」「生態観光発展」という三つのプロジェクトを立ち上げた。生態保護、観光、文化伝承を融合させた村おこしを進めている。(c)CNS/JCM/AFPBB News