【7月10日 AFP】米ラップ歌手のニッキー・ミナージュ(Nicki Minaj)は9日、サウジアラビアで予定していた公演を中止すると発表した。超保守的な同国での女性や同性愛者の権利への支持を示すためとしている。

 サウジアラビア西部ジッダ(Jeddah)で来週開かれる文化イベントでミナージュの出演が決まったことを受け、ソーシャルメディア上では同国の人権状況をめぐる反発が生まれていた。

 ミナージュは、広報担当者を通じAFPに送付した声明で、「熟考の末、私はジッダ世界フェスト(Jeddah World Fest)で予定していたコンサートを行わないことを決めた」と説明。「私はただサウジアラビアのファンたちにショーを届けたいだけだが、この問題について学んだ結果、女性の権利、LGBTQ(性的少数者)コミュニティーと表現の自由への支持をはっきり示すことが、私にとって重要だと思っている」と述べた。

 サウジアラビアでは、数十年にわたり続く娯楽規制の緩和が進んでいる。下品な言葉を使った歌詞と性的なミュージックビデオで知られるミナージュは、イベントの目玉として登場し、その様子はMTVで世界に向けて放送される予定だった。

 同イベントには他に、英歌手のリアム・ペイン(Liam Payne)や米DJのスティーヴ・アオキ(Steve Aoki)が出演する予定。(c)AFP