【7月10日 AFP】北朝鮮から国外追放されたオーストラリア人の学生、アレック・シグリー(Alek Sigley)さん(29)は9日、自身が北朝鮮滞在中にスパイ活動を行っていたとの疑いを否定した。

 シグリーさんは、北朝鮮政府に数日間拘束された後、先週に解放された。北朝鮮はその後、シグリーさんがインターネットを通じて反北朝鮮のプロパガンダ(宣伝)行為に及んだと主張していた。

 シグリーさんはツイッター(Twitter)への投稿で、「私がスパイであるという主張は(とても自明だが)誤っている」と表明し、自身は「心身ともに健康だ」とした。シグリーさん自身が今回の件についてコメントを出したのは初めて。

 シグリーさんは朝鮮語に堪能で、北朝鮮に留学している数少ない西側諸国出身者の一人だった。北朝鮮の国営メディアは、シグリーさんが解放され日本へ到着した後、北朝鮮がスパイ行為を理由としてシグリーさんを国外追放したと報じていた。

 シグリーさんは北朝鮮の首都平壌から、同国へのツアーを企画していた他、ソーシャルメディアサイトを複数運営し、世界でも特に謎に包まれた国の一つである北朝鮮での生活に関する非政治的なコンテンツを投稿していた。

 シグリーさんのブログ投稿は、平壌の食文化や北朝鮮製アプリのレビューなど、主に平壌での日常生活に関するものだった。シグリーさんは昨年、平壌で日本人女性と結婚した。(c)AFP