【7月9日 AFP】アラブ首長国連邦(UAE)は8日、同国が内戦下にあるイエメン全土で部隊の配置転換・規模縮小を進めており、「軍事第一」の戦略を「和平第一」へと転換させていることを明らかにした。

 UAEはサウジアラビアの主導する連合軍の主要参加国。イエメン内戦に2015年に介入した連合軍は、国際社会からの承認を受けたアブドラボ・マンスール・ハディ(Abedrabbo Mansour Hadi)暫定政権を支援し、イランの後ろ盾を受けるイスラム教シーア派(Shiite)系反政府武装組織フーシ派(Huthi)に対する軍事作戦を展開している。

 匿名で報道陣に対する発表を行ったUAE高官は、「部隊の規模が小さくなったのには、(イエメンの港湾都市)ホデイダ(Hodeida)での戦略的な理由と、(他地域での)戦術上の理由がある」と言明。「軍事第一から和平第一への戦略転換と言えるものに大いに関連しており、これが私たちのしていることだと思う」と述べた。

 高官はそれでも、UAEがイエメン政府とサウジ主導の連合軍に対して積極的に関与する意向であると強調し、部隊の配置転換は1年以上検討されてきたものだったと説明した。

 連合軍のトゥルキ・マリキ(Turki al-Maliki)報道官は記者会見で、UAE部隊の配置転換に関する問いに対し、UAEとサウジはイエメンでの目標達成に向けた取り組みを続けると表明した。(c)AFP/Mohamad Ali Harissi