【7月20日 CNS】エスティローダー(ESTEE LAUDER)のアイクリーム、SK-II(エスケーツー)の美容液、M・A・C(メイクアップ・アート・コスメティックス)のリップスティック――これらは女性ではなく、男子もネットショッピングで買い物かごに入れている化粧品だ。近年では、荒削りの直情男子が美しさへの道をひた走る姿も見られるようになってきた。

 インターネット化粧男子サイトのMC、Zakiさんは化粧の達人で、毎日の配信で自身の日常の化粧法や化粧品を紹介している。Zakiさんは「小さいころから美しいものが好きで、よく母親のスキンケア化粧品をかくれて塗っていました。17歳で表だって化粧をするようになってからは、毎日するのが習慣になりました」と語る。

 化粧男子のグループはすでにネット上で確たる地位を築いており、大学1年生の田瀚(Tian Han)さんもその一人だ。「美男子」大会に出演した時の田さんは、アイシャドーにフェーシャルメーク、口紅などを熟練の手つきで施し、プロの美容師にまったく引けを取らない。

 女子にふられた「にきびだらけの男子」から「花の美男子」に変身する――田さんは化粧でそれまでの自分の殻を破って成長することができた上、自信や夢を持つこともできたと話す。田さんは、美しさを追求する過程で、もっと素晴らしい自分に出会えると期待している。

 しかし、自身のネット講座で自信に満ちて化粧法を教えるZakiさん、「美男子」大会の舞台で夢に向かって努力している田さんには、化粧が彼らに花束や拍手をもたらすのと同時に、非難や偏見の目も向けられている。「男性は力強く、質実剛健であるべきだ」という主流の観念の中で、化粧男子は一般に「女性っぽく軟弱」とみられ、批判や攻撃の的にもなる。

 これについて、専門家は「男性の気質は多様であり、伝統的な基準で正誤判断をすべきでない。人それぞれの多様な発展を尊重すべきだ」と警告している。また、「インターネット情報の豊富なバラエティー、スター登場の宣伝効果、アイドルと商品を結びつける風潮などの影響で、男性が『美しく暮らす』ための消費欲求は爆発的に高まり、『男性化粧時代』はひそかにもうすぐそばまで来ている」とも指摘している。(c)CNS/JCM/AFPBB News