【7月8日 AFP】男子テニスのロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)は、現在開催中のウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2019)で快進撃を見せている女子の15歳コリ・ガウフ(Cori Gauff、米国)が四大大会(グランドスラム)を優勝できない理由は見当たらないとした上で、10代の男子選手がメジャー大会で同様の躍進を果たすのは困難との見解を示した。

【関連記事】フェデラー、ベテランに阻まれる若手に同情「席巻するのは簡単でない」

 ウィンブルドンで8度の優勝経験を誇るフェデラーは6日、大会通算17度目の4回戦進出を決め、男女通じて初のグランドスラム通算350勝を記録。大会2週目は長年のライバルであるラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)やノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)と共にタイトルを争うことになる。

 フェデラーは、1991年のジェニファー・カプリアティ(Jennifer Capriati)に次ぐ年少記録で女子シングルス16強入りを果たした世界ランキング313位のガウフについて、タイトル獲得は可能だとの認識を示し、「若い女子選手がフィジカルの壁にぶつかったり、若くして大会に勝てなかったりする理由は見つからない」と話した。

「(優勝は)可能だと思う。成熟しているようにみえる。動きも素晴らしい。そこが彼女の大きな強みだと思う」「メンタル面も素晴らしい。自分が15歳の時はひどかった。1時間半以上コートにいられず、出て行ってしまっていた」

 10代の男子選手がグランドスラムで優勝したのは、2005年の全仏オープンテニス(French Open)を19歳で制したナダルが最後となっている。フェデラーが2003年のウィンブルドンでグランドスラム初優勝を果たしたのは21歳の時で、ジョコビッチが2008年の全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament)でメジャー初制覇を飾ったのは20歳の時だった。

 フェデラーは「男子だと15歳では無理だと思う。グランドスラムを勝ち抜くのはね」と前置きした上で「17歳とか18歳だったら、ラファや(ボリス・)ベッカー(Boris Becker)、(ビョルン・)ボルグ(Bjorn Borg)がやったことをするのは可能だと思う」と付け加えた。「男子の選手層の方が厚いと考えている。以前はここまでではなかったと思うけど、今は優れた選手をすべてのラウンドで倒さないといけない」 (c)AFP/Dave JAMES