【7月7日 AFP】中国本土への容疑者引き渡しを可能とする「逃亡犯条例」改正案をめぐり、香港では7日、同地と本土を結ぶ高速鉄道の西九龍(West Kowloon)駅前へと向けた大規模な抗議デモが開催され、大勢の人が参加した。活動家らは親中派の体制側に圧力をかけ続けたい考えだ。

 今回の抗議デモは、主にマスク姿の若者らが立法会(議会)議事堂を占拠するという前代未聞の事態となった1日以降では初めての大規模な抗議活動。

 これまでのデモは香港島側で行われてきたが、7日は大勢のデモ参加者が九龍(Kowloon)半島側にある尖沙咀(Tsim Sha Tsui)のウオーターフロント地区の路地を練り歩いた。

 尖沙咀は中国人観光客も多く、デモの主催者らは、香港を訪れている中国人にデモ行進の趣旨をアピールできる機会と捉えている。

 デモ参加者の一人、エディソン・ン(Eddison Ng)さん(18)はAFPに対し、「中国本土からの旅行者を含め、われわれは観光客に香港で何が起きているのかを見せたいと思っている。そして彼らがこの考えを持ち帰ってくれることを願っている」と語った。

 主催者の一人で民主派の政治家であるベンタス・ラウ(Ventus Lau Wing-hong)さんは、抗議デモは「平和かつ理性的、洗練されたやり方で行う」と述べ、西九龍駅を占拠する意図はないと語った。(c)AFP