【7月7日 AFP】コパ・アメリカ(2019 Copa America)は6日、3位決定戦が行われ、アルゼンチンが2-1でチリに勝利したが、退場処分を受けたアルゼンチンのリオネル・メッシ(Lionel Messi)は大会の「腐敗と審判」を酷評した。

 激しく荒れた一戦でメッシとチリのガリー・メデル(Gary Medel)の両主将はゴールライン際で揉み合いとなり、ハーフタイムまで残り8分で一発退場となった。このシーンのリプレー映像でメッシは、ほとんど間違った行為はしていないように見えた。

 バロンドール(Ballon d'Or)を通算5度受賞しているメッシは、「腐敗と審判が人々がサッカーを楽しむことを妨げている。それらはいささかサッカーを台無しにしている」とコメントした。

 よくある小競り合いでメッシは体を入れてボールをゴールラインの外に出したメデルの背中を押した。これに怒ったメデルはメッシに2度胸をぶつけたが、メデルにのみ警告が妥当なプレーだった。しかし信じられないことにマリオ・ディアス・デ・ビバール(Mario Diaz de Vivar)主審は、両選手にレッドカードを提示した。この試合で最も記憶に残るシーンは、選手二人の一発退場とそれが巻き起こした混乱となるだろう。

 メッシは「メデルは常にギリギリのプレーをするが、お互いにレッドカードではなかった。彼(主審)はビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)の意見を求めるべきだった」と判定に疑問を呈した。

 レッドカードを提示されたメデルは激高して反論。両チームの選手はもみ合いとなり、状況をコントロールできなかった審判に詰め寄った。この騒動が収まるまで5分を要し、終始落ち着いていたメッシ、そしてメデルがピッチを去った。

 試合は前半にセルヒオ・アグエロ(Sergio Aguero)とパウロ・ディバラ(Paulo Dybala)が得点を記録したアルゼンチンが勝利した。

 メッシは12分に素早いリスタートからアグエロの先制点を演出。ゴールに斜めに走り込んでメッシからボールを受けたアグエロは、最後は相手GKガブリエル・アリアス(Gabriel Arias)をかわして無人のゴールにシュートを流し込んだ。

 その10分後にジオヴァニ・ロ・チェルソ(Giovani Lo Celso)のパスに抜け出したディバラは、冷静にシュートを浮かせて飛び出したアリアスから追加点を奪った。

 両主将の退場後、頭に血が上ったチリはエリック・プルガル(Erick Pulgar)がレアンドロ・パレデス(Leandro Paredes)を踏みつけたものの警告止まりに。この行為はメッシやメデルよりも悪質だった。

 59分にチリはチャルレス・アランギス(Charles Aranguiz)がロ・チェルソに倒されて得たPKをアルトゥーロ・ビダル(Arturo Vidal)が決めて1点を返し望みをつないだが、その後相手のゴールをこじ開けることはできなかった。(c)AFP