韓国人女優をタイ国立公園が刑事告訴、番組内で希少な貝を採取
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【7月6日 AFP】韓国の女優がテレビ番組で、絶滅が危惧されるオオシャコガイをタイの国立公園で採取したとして、刑事告訴されていることが分かった。禁錮5年の刑が科される可能性もあるという。タイの当局者が6日、明らかにした。
問題となったのは、韓国の人気リアリティー番組「ジャングルの法則(Law of the Jungle)」の先月30日分の放送回。
この回では、女優のイ・ヨルム(Lee Yeol-eum)さん(23)がオオシャコガイを採取するためにタイでダイビングをするエピソードが放送され、イさんがサンゴ礁に覆われた海底から引きはがしたオオシャコガイ2匹を宙に持ち上げ、「捕れた!」と叫ぶ様子が捉えられていた。番組自体は今年4月に撮影されたものだという。
オオシャコガイは絶滅の恐れがあるとして、タイの法律で保護対象となっている。イさんがオオシャコガイを手にした画像はネットで拡散され、当局の目を引いた。
タイのチャオマイ国立公園(Chao Mai National Park)の園長はAFPに対し、国立公園法と野生生物保護法に違反したとして、今月3日にイさんを刑事告訴したことを明らかにした。イさんは既にタイを出国している。
番組側は5日、タイの野生生物に関する保護規制を把握していなかったことに「深い謝罪の意」を表し、今後はより慎重な行動を取るとした旨の文書を発表したが、国立公園の園長は、刑事事件であるため告訴は取り下げられないと述べた。
告訴状は警察に受理されており、今後は検察がイさんを起訴するかどうか判断する。
有罪となった場合、イさんは国立公園法違反で禁錮5年、もしくは野生生物保護法違反で禁錮4年、さらにそれぞれの法律違反で2万バーツ(約7万円)の罰金を科される可能性がある。(c)AFP