【7月6日 AFP】バングラデシュの警察当局は4日、教え子の児童・生徒ら少なくとも12人をレイプした疑いで、地元モスクのイマーム(宗教指導者)も務めるイスラム神学校の校長を逮捕した。当局が5日、明らかにした。これを受け、事件が起きた町では数百人が抗議デモを行い、校長への裁きと相応の処罰を求めた。

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 逮捕されたのは、首都ダッカ郊外のファトゥッラ(Fatulla)にあるイスラム神学校「バイトゥル・フダ・カデット・マドラサ(Baitul Huda Cadet Madrassa)」の創立者で校長のアル・アミン(Al Amin)容疑者。同容疑者は「悪魔に取りつかれた」として、無実を訴えているという。

 今回の事件では、同容疑者からレイプされたとする10歳の女児の母親による告訴を受け、警察の精鋭部隊「緊急行動部隊(RAB)」の隊員らが4日、同容疑者を逮捕した。

 地元のRAB幹部はAFPの取材に対し、テレビで報じられていた深刻な性的虐待に関するニュースを被害者の女児が目にし、同容疑者が「自分に同じことをした」と母親に話したと説明。「母親がすぐにわれわれの元に駆け付けて告訴した。その後、われわれは校長を逮捕した」と述べた。

 同容疑者はその後、複数の未成年の児童・生徒たちに性的関係を強要したことを認めたという。先の幹部は、「校長がマドラサ内で、少なくとも12人の少女をレイプし、性的虐待をしたことが分かった」と話している。

 マドラサでは、イスラム教の聖典コーラン(Koran)に基づいた、基礎から大学院レベルまでの教育が施されている。

 同国では先週も、警察当局が生徒20人をレイプした疑いでファトゥッラ近郊の町の高校教師らを逮捕していた。RABによるとこの教師らは過去4年間にわたって、生徒たちや一部生徒の母親たちを脅迫してレイプしていたという。(c)AFP