【7月6日 AFP】陸上、ダイヤモンドリーグ(IAAF Diamond League 2019)第8戦が5日、スイス・ローザンヌ(Lausanne)で行われ、米国のノア・ライルズ(Noah Lyles)が男子200メートルで世界歴代4位のタイムとなる19秒50を記録し、優勝した。

 21歳のライルズは、カナダの強豪アンドレ・ドグラス(Andre de Grasse)から猛追を受けると思われたが、世界陸上ドーハ大会(IAAF World Championships in Athletics Doha)を前に難敵を19秒92の3位に置き去りにした。第8レーンのアレックス・キニョネス(Alex Quinonez、エクアドル)が19秒87でまさかの2位に入った。

 第7レーンを走ったライルズは、コーナーの出口で十分なリードを築くと、残り100メートルでは追随を許さなかった。レース後にこれほど速いタイムを予想していたか問われると、「信じられない、イエスと答えたらどうかしているだろ?」と答えた。

「世界選手権に出ることは、2017年からずっと待ち焦がれていた。だけど、あの大舞台に参加したことは一度もないから、何の重圧もない」

 同種目の世界記録はジャマイカのウサイン・ボルト(Usain Bolt)氏の19秒19。その同胞のヨハン・ブレイク(Yohan Blake)が19秒26で2位、五輪で4種目の金メダルに輝く米国のマイケル・ジョンソン(Michael Johnson)氏が19秒32で3位に続いている。

■100メートルを制したのはフレイザー・プライスとガトリン

 女子100メートルでは、ジャマイカのシェリー・アン・フレイザー・プライス(Shelly-Ann Fraser-Pryce)が10秒74で圧勝し、同種目のトップに返り咲いた。昨年の欧州選手権(European Championships in Athletics)女王のディナ・アッシャースミス(Dina Asher-Smith、英国)が10秒91で2位に続いた。

 2008年北京五輪と2012年ロンドン五輪で100メートルを制し、2016年リオデジャネイロ五輪では同胞のエレーン・トンプソン(Elaine Thompson)に優勝を譲って銅メダルに終わった32歳のフレイザー・プライスは、息子ザイオン(Zyon)くんの出産で競技から離れていたが、先月のジャマイカ選考会では優勝したトンプソンと同タイムの10秒73で2位に入る大健闘を見せていた。

 一方の男子100メートルは、2004年アテネ五輪覇者で現世界王者のジャスティン・ガトリン(Justin Gatlin、米国)が9秒92で優勝。同胞のマイケル・ロジャース(Michael Rodgers)を10秒01の2位、カナダのアーロン・ブラウン(Aaron Brown)を10秒07の3位に抑えた。(c)AFP