【7月5日 AFP】イングランド・プレミアリーグのチェルシー(Chelsea)は4日、フランク・ランパード(Frank Lampard)氏を新監督に迎えたと発表した。チェルシーと3年契約を結んだランパード氏は、チームを優勝争いし続けらるようにすると約束した。

【特集】写真で振り返るサッカー選手のビフォーアフター

 ランパード氏は現役時代、チェルシーでの輝かしい13年間で13個のタイトルを獲得し、MFながら211得点を挙げてクラブの最多得点記録者になった。

 しかし、ランパード氏の指導者としての経験はわずか1年であり、今季はダービー・カウンティ(Derby County)を率いてプレミアリーグ昇格にあと一歩と迫るも、2部のプレーオフ決勝でアストン・ビラ(Aston Villa)に敗れた。

 先月、ここ数年のベストプレーヤーだったエデン・アザール(Eden Hazard)をレアル・マドリード(Real Madrid)に放出したチェルシーは、2度の移籍市場において選手登録が禁止されている。

 そうした中、自身が直面することになるこの状況について、キャリアの中で最大のチャレンジと称したランパード氏は、チェルシーがプレミアリーグのトップ4を維持できると確信している。

 ランパード氏は「毎年欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League)に出場したいというのは確かだ。それはわれわれを突き動かすものだと思う。選手を成長させ、争えるようになりたい」とコメントした。

「もちろん変わることはあるが、われわれは現時点で補強禁止処分が下されていることを理解しており、その状況についても分かっている。昨シーズンはマンチェスター・シティ(Manchester City)とリバプール(Liverpool FC)が他のチームを引き離したということも分かっているし、それについて現実的になるべきだ。しかし、チェルシーとしてそうしたチームに追いつくための挑戦を決して止めるべきではないし、私はトライすべきだと思っている」

 ランパード氏は、チェルシーを離れイタリア・セリエAのユベントス(Juventus)を率いることになったマウリツィオ・サッリ(Maurizio Sarri)前監督の後任となった。

 サッリ前監督はチェルシーを率いていた昨シーズン、プレミアリーグで3位に入ってチャンピオンズリーグの出場権を獲得すると、ヨーロッパリーグ(UEFA Europa League 2018-19)でも優勝を果たした。

 しかし、一徹なプレースタイルと将来有望な若手選手の起用に消極的だったことから、指揮官とファンとの関係は冷ややかなものだった。

 ランパード氏の招へいはそれを修復するためのものであり、新指揮官がファンとの間で築いている「素晴らしい関係」をチェルシーは強調したがっている。

 しかしランパード氏は、プレミアリーグの開幕戦でアウェーに乗り込んでのマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)戦、そしてUEFAスーパーカップ(UEFA Super Cup 2019)では欧州王者のリバプール(Liverpool FC)戦と、公式戦最初の2試合でいきなり洗礼を受けることになっている。(c)AFP/Kieran CANNING