【7月4日 AFP】中国の特別行政区・香港での大規模な抗議行動をめぐり、中国と英国の関係が急速に悪化している。中国は3日、英国に対し「さらなる介入を慎む」よう求め、英国は駐英国の中国大使を呼んで抗議した。

 かつて英国の植民地だった香港で発生した抗議行動は、22年前の中国返還に際し結ばれた歴史的な合意に内在する緊張をよみがえらせた。

 英国のジェレミー・ハント(Jeremy Hunt)外相は中国に対し、抗議行動を「抑圧の口実」にしないよう要請。中国が22年前に英政府と交わした約束に違反することがあれば「重大な結果」がもたらされると警告した。

 ハント氏の発言に中国は反発。中国外務省の耿爽(Geng Shuang)副報道局長は北京での定例記者会見でハント氏に言及し、「(ハント氏は)英国植民地主義の過去の栄光にひたって空想にふけり、他国を見下し意思表示をする悪い癖があるよう」だと述べた。

 さらに耿爽副報道局長は「香港は今や母国に返還されたことを今一度強調する必要がある」と述べた。

 テリーザ・メイ(Theresa May)英首相の後任を決める与党・保守党の党首選で、ハント氏との決選投票に臨むボリス・ジョンソン(Boris Johnson)前外相・前ロンドン市長は3日、選挙関連のイベントで「徹頭徹尾」香港の抗議者を支持すると語った。(c)AFP/Dmitry ZAKS