【7月4日 AFP】フランス警察は3日、同国の自動車大手ルノー(Renault)のカルロス・ゴーン(Carlos Ghosn)前会長がベルサイユ宮殿(Palace of Versailles)で開いた豪華な結婚披露宴をめぐる捜査の一環で、ルノー本社を家宅捜索した。同社と司法当局の関係者が明らかにした。

 捜査関係者によると、汚職と金融犯罪を担当する捜査官らが、首都パリ西郊のブローニュビヤンクール(Boulogne-Billancourt)にあるルノー本社を捜索した。ルノーの広報担当者は捜索の事実を認め、「当局に全面的に協力する」と述べた。

 ルノーに加え、同社と提携関係にある日産自動車(Nissan Motor)の会長も務めていたゴーン被告は、金融不正に及んだとして日本で逮捕・起訴され、現在は公判開始を待っている。被告が2016年10月にベルサイユ宮殿で開いた披露宴では、国有施設である同宮殿とルノーが交わしたスポンサー契約を不正に利用し、通常5万ユーロ(約600万円)の宮殿貸し切り料金の免除を受けた疑いがもたれている。

 ゴーン被告の弁護人、ジャンイブ・ルボルニュ(Jean-Yves Le Borgne)氏は2月、AFPの取材に対し、ベルサイユ宮殿から請求がなかったため、被告は貸し切りが「無料だと思っていた」と説明。免除された料金を支払う用意があると述べていた。(c)AFP