【7月3日 AFP】米国のストレート(異性愛者)・プライドパレードの主催者が、郵便で不審な封筒が送られてきたと明かし、パレードの開催を望まない勢力によるものとの見方を示した。

 ストレート・プライドパレードは8月31日、ボストン(Boston)で開催予定。米国の多くの都市で恒例行事となってきたゲイ・プライドパレードに対するカウンター行動とみられている。

 パレードを主催する団体「スーパー・ハッピー・ファン・アメリカ(Super Happy Fun America)」の会計責任者、サムソン・ラチョッピ(Samson Racioppi)氏は、「私の郵便受けでこうしたものが見つかるのは今回が初めて」と述べた。

 ラチョッピ氏によると、封筒に差出人住所は記されておらず、テープで封がされていた。分厚く、砂のような粒状の物質が入っているようだった。同団体の会長と副会長にも、同様の封筒が届いたという。

 スーパー・ハッピー・ファン・アメリカのブログによると、警察の捜査の結果、封筒の中身は漠然とした敵意に満ちた脅迫状と判明した。

 同ブログは封筒の送付について、国内のテロリストの仕業で、ストレート・プライドパレードの開催を望まない人々の存在をうかがわせるものだと述べた。

 ストレート・プライドパレードの目的は、主催者によると多様性と異性愛者の文化の称賛とされているが、パレードは激しい批判を浴びてきた。同性愛者コミュニティーに対する遠回しな攻撃との見方もある。

 ラチョッピ氏ら主催者側は、パレードに差別の意図は一切ないと断言。参加する人は誰でも歓迎するとしている。

 しかしパレードには、物議を醸している極右のマイロ・ヤノポロス(Milo Yiannopoulos)氏も招待されている。ヤノポロス氏は同性愛者として知られる。

 民主党支持者が大多数を占め、同性愛者に好意的とされるボストンの市役所は、パレードとは距離を置いているものの、実施許可を出している。(c)AFP