【7月2日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領の娘のイヴァンカ(Ivanka Trump)氏が、大阪で開催された20か国・地域(G20)首脳会議やトランプ氏の訪問先の韓国で目立った役割を果たしたことについて、米国では1日、批判や冷笑が相次いだ。

 イヴァンカ氏の公的な地位は大統領補佐官であり、ホワイトハウス(White House)にも常に出入りしている。

 大阪でのG20でも、他の首脳と外交上の難題について議論するトランプ大統領の傍らで、イヴァンカ氏と夫のジャレッド・クシュナー(Jared Kushner)大統領上級顧問が頻繁に姿を見せた。

 さらに、トランプ大統領が朝鮮半島(Korean Peninsula)を南北に隔てる軍事境界線に沿って設置された非武装地帯(DMZ)を訪れ、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-un)朝鮮労働党委員長と劇的な面会を果たした際にも、イヴァンカ氏は父親のそばに控えていた。

 だが大阪では、イヴァンカ氏が世界の指導者らと幾分ぎこちなく面会する様子が動画に捉えられ、インターネット上で拡散。

 その中でイヴァンカ氏は、テリーザ・メイ(Theresa May)英首相や国際通貨基金(IMF)のクリスティーヌ・ラガルド(Christine Lagarde)専務理事、フランスのエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領、カナダのジャスティン・トルドー(Justin Trudeau)首相が政策問題について話す輪の中に自ら歩を進めた。

 しかしイヴァンカ氏が会話に加わろうとするも、そのすぐ横で眉をひそめたラガルド氏に無視されたように見える。

 トランプ一家に対して厳しい目を向けてきた民主党のアレクサンドリア・オカシオコルテス(Alexandria Ocasio-Cortez)下院議員も、「一部の人にとってはショックなことかもしれないが、誰かの娘であることはキャリア上の資格にはならない」とツイッター(Twitter)に投稿し、痛烈批判を展開した。(c)AFP