【7月1日 AFP】南アフリカの富豪で、スキャンダルまみれで有名なグプタ(Gupta)一家に雇われたウエディングプランナーらが、美しい眺望を誇るヒマラヤ山脈(Himalayas)のリゾートで行った結婚式で野外に排せつ物やごみを放置したとして罰金を科された。当局が1日、明らかにした。

 裕福なインド系移民のグプタ家は、南アフリカで9年にわたって続いたジェイコブ・ズマ(Jacob Zuma)前大統領の政権時代、政府関係者と国営の事業体が関与した不透明な取り引きのネットワークをめぐって捜査を受けているが、2017年に同国を退去した。

 グプタ家の3兄弟は、ブライダル会社と契約し息子たちの盛大な結婚式を企画。会場となったのはインド北部ウッタラカンド(Uttarakhand)州にある同国第2の高峰ナンダ・デビ(Nanda Devi)に囲まれた、手付かずの自然が残るスキーリゾートだった。

 だが、絵に描いたような景観の中、腐りかけの花や食べ物といったごみが散乱する様子を捉えた写真が出回ると、インド国内で結婚式への注目が集まった。

 地元の市当局者によると、ごみを放置したとしてウエディングプランナーらに25万ルピー(約40万円)の罰金が科されたという。さらに、ブライダル会社に雇われた作業員の中には野外で排便した者もいたと述べ、「排便に関し、罰金10万ルピー(約16万円)を科した他、ごみを散乱させたとして15万ルピー(約24万円)を科した」と説明した。

 地元メディアによると、ごみを回収するために先月22日から連日トラックが派遣されており、市職員らはこれまでにごみ約30トンを回収したという。

 インド主要紙「タイムズ・オブ・インディア(Times of India)」は地元当局者の話として、数百人のゲスト用に仮設トイレが設置されていたが、作業員用の設備は用意されていなかったと伝えた。(c)AFP