【7月1日 AFP】19F1第9戦オーストリアGP(Austrian Grand Prix 2019)は30日、決勝が行われ、レッドブル(Red Bull)のマックス・フェルスタッペン(Max Verstappen)が今季初優勝で大会連覇を飾った。パワーユニットを供給するホンダ(Honda)としては、2006年のハンガリーGP(Hungarian Grand Prix 2006)以来の優勝となった。

 フェルスタッペンは残り3周でフェラーリ(Ferrari)のシャルル・ルクレール(Charles Leclerc)を抜いた際にタイヤが接触。スチュワードはすぐにこの件の公式調査を開始し、両ドライバーからの聞き取りも行われたが、レース終了からおよそ3時間後に結果が確定した。国際自動車連盟(FIA)は「いずれかのドライバーに完全な、あるいは大きな責任のある出来事ではなく、レースの中での出来事と判断した」と発表している。

 フェルスタッペンは、ポールポジションから出たルクレールと同じ最前列からの出走ながら、スタートに失敗して開幕周に7位まで順位を下げた。それでも終盤に猛烈な追い上げを披露して、退屈だった第8戦フランスGP(France Grand Prix 2019)とは打って変わったスリリングなレースに勝利。観客席をオレンジ色に染めたオランダのファンを喜ばせた。

 21歳のフェルスタッペンはキャリア6勝目を挙げ、今季開幕からのメルセデスAMG(Mercedes AMG)勢の連勝を8で止めている。年間順位でも、197ポイントで首位に立つルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)、166ポイントで2位のバルテリ・ボッタス(Valtteri Bottas)というメルセデス勢に続き、126ポイントの3位に浮上した。

 一方のフェラーリとしては、カナダGP(Canadian Grand Prix 2019)でトップでフィニッシュしたセバスチャン・ベッテル(Sebastian Vettel)がスチュワードによる調査の末にペナルティーを科されて降格となり、2位だったハミルトンに優勝を明け渡していただけに、いっそう残念な結果となった。優勝に近づいているかに見えたルクレールも、土壇場でフェルスタッペンに抜かれ、終盤にエンジントラブルで失速し、優勝を逃した第2戦バーレーンGP(Bahrain Grand Prix 2019)に続く悔しさとフラストレーションの残る結果に終わった。

 ルクレールは2位でフィニッシュし、メルセデスのボッタスが3位に入った。4位はベッテルで、予選で降格処分を受けて4番手からのスタートとなっていたハミルトンは、5位でレースを終えている。

 以下、マクラーレン(McLaren)のランド・ノリス(Lando Norris)、レッドブルのピエール・ガスリー(Pierre Gasly)、マクラーレンのカルロス・サインツ・ジュニア(Carlos Sainz Jr.)、キミ・ライコネン(Kimi Raikkonen)とアントニオ・ジョビナッツィ(Antonio Giovinazzi)のアルファロメオ(Alfa Romeo Racing)勢と続いた。(c)AFP