動画:ボブ・マーリーも吸った幻の在来種大麻を現代に、ある研究者の挑戦 ジャマイカ
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【7月5日 AFP】ラスタファリ(Rastafari)運動の提唱者やレゲエ・ミュージシャンのボブ・マーリー(Bob Marley)らが1970年代に吸っていた最高級のガンジャ(大麻)が味わえる?──誇り高い全てのガンジャ愛好家の夢が、園芸の才を持つ研究者の手によってジャマイカで再び現実となりつつある。
マンゴーやライチといった熱帯の果実に囲まれた一画でマシェル・エマニュエル(Machel Emanuel)博士(35)が育てているのは、大麻だ。博士はジャマイカの首都キングストンにある西インド諸島大学(University of the West Indies)の屋外、温室、生物学科の植物園内の研究室で大麻を栽培している。
エマニュエル博士の研究対象は、かつてジャマイカに自生していたが、人為的に処分されたために姿を消してしまった在来種の大麻だ。「1950年代、60年代、70年代、ジャマイカの在来種の大麻は世界的に有名だった」。ドレッドヘアを背中まで伸ばしたエマニュエル博士は、そう語る。
在来種はジャマイカの環境に適応する過程で、「花、香り、風味、そして(大麻を使用する人たちにもたらす)陶酔感において独特の特徴を備えていった」という。
有名なレゲエバンド「ザ・ウェイラーズ(The Wailers)」のオリジナルメンバーであるマーリー、ピーター・トッシュ(Peter Tosh)、バニー・ウェイラー(Bunny Wailer)が使用していたのは在来種の大麻だったと、博士は、小さなエデンの園(Garden of Eden)、ラスタ用語で言えば「ジャー(Jah、「神」の意味)」の庭の中で請け合った。
エマニュエル博士いわく、レゲエ界のレジェンドたちが吸っていたガンジャは、人工栽培された現代の大麻に比べると、主要な精神活性成分のテトラヒドロカンナビノール(THC)の含有量が少なく、効き目はもっと穏やかだった。だが、1980年代に米国が麻薬撲滅戦争に乗り出すと、背が高い在来種の株は目立ちやすいために引き抜かれ、以来、栽培されなくなった。そうして時がたつにつれ、背の低い交配種が在来種に置き換わっていった。