【6月29日 CNS】「もう一度あなたの妻になれて幸せ」――花嫁は泣きながらこう話した。四川省(Sichuan)成都市(Chengdu)にある高い壁に囲まれた第二強制隔離覚せい剤依存症リハビリセンターで24日、入所者の復縁を祝う特別な結婚式が行われた。

 花嫁の石さん(34)は、リハビリセンターで更生を目指す依存症患者だ。離婚をきっかけに覚せい剤のエフェドリンを使い始め、ギャンブルにものめり込んだ。しかし、転落の一途だった生活は警察に捕らえられたことで終わった。成都市温江区(Wenjiang)警察分局は2年間のリハビリを命じた。

 リハビリセンターに入所したばかりの頃、石さんはふさぎがちで、治療にも抵抗感があった。担当の警察官が積極的に石さんと会話を重ねても、なかなか心を開かないことから、センター内で石さんの心境を考える討論会を開催。家庭背景と現状を分析し、「凍った心」を解かそうとした。

 警察官が元夫に連絡を取ると、復縁の意思があることが判明。リハビリセンターは、石さんがリハビリに積極的になるきっかけになると考え、二人の関係を取り持つことに尽力した。民政局は夫婦の特別許可を出し、復縁の手続きができた。こうした各方面の努力により、石さんは一度手放した幸福を取り戻すことができた。

 第二強制隔離覚せい剤依存症リハビリセンターでは、6月26日の「国際麻薬乱用撲滅デー」を前に、患者と家族のための食事会も用意した。家族の温かさや社会との結びつきを患者に感じさせることで、一日でも早く覚せい剤の依存から脱却できるように力を尽くしている。(c)CNS/JCM/AFPBB News