【6月28日 AFP】ラグビー元オーストラリア代表のスター選手で、同性愛者への暴言を繰り返したイズラエル・フォラウ(Israel Folau)と、それを理由に同選手を解雇した同国ラグビー協会(Rugby Australia)との間で行われていた調停が、28日に決裂した。これを受け、今後両者は長期間にわたって法廷闘争を強いられることになると見込まれる。

 オーストラリアの雇用監視機関である公正労働委員会(FWC)は、オーストラリアを二分しているこの問題に関して法的措置が取られないようにするため、両者に対して調停のための非公開の聞き取りに参加するよう命じた。しかし、フォラウ側は約4時間後に合意無く会場をあとにした。

 この問題は今後連邦裁判所で争われることになるとみられており、法廷での闘いは長年にわたって続く可能性もある。

 オーストラリアラグビー協会と4年総額400万オーストラリア・ドル(約3億円)の契約を結んでいたフォラウは、スポンサーや今後のスポンサー獲得の機会を失ったとして、1000万オーストラリア・ドル(約7億5000万円)の賠償金を求めていると伝えられている。

 報道によれば、その賠償額は同協会にとって甚大な損害を与える可能性もあるという。(c)AFP/Martin PARRY