【6月28日 AFP】英国のウィリアム王子(Prince William、37)は26日、もしわが子から同性愛者だと打ち明けられたらどうするかと問われ、「全く問題ない」と答えた。それよりも、子どもたちがカミングアウトしたら王族の立場ゆえのプレッシャーにさらされるのではないかと心配しているという。

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 英王位継承順位2位のウィリアム王子は、キャサリン妃(Catherine, Duchess of Cambridge)との間に、継承順位3位の長男ジョージ王子(Prince George、5)、長女シャーロット王女(Princess Charlotte、4)、次男ルイ王子(Prince Louis、1)の3人の子がいる。

 性的指向ゆえに家族の暮らす家を出ざるを得なかった若者たちを支援する慈善団体「アルバート・ケネディ・トラスト(AKT)」を訪問したウィリアム王子は、支援を受けている人々との座談会の席で、もし王子・王女らの誰かが同性愛者だと打ち明けてきたら、どんな反応をするかと質問された。

 ウィリアム王子は、次のように答えた。「親になるまで考えもしないことだったけれど、私は──もちろん、全く問題ないと思っている」

「一つ懸念があるとすれば、特にわが子たちの果たすべき役割を考えると、そのことがどのように受け取られ、どんな視線にさらされるかだ」

 さらに王子は、「子どもたちの決断なら、どんなものでも全面的に支援する」と断言。「親としては、どれほど多くの障害や憎しみに満ちた言葉、迫害や差別に直面することになるかは心配だ」と述べつつも、「けれど(それらを)正し、確実に過去のものにできるよう努力するのが私たちの役目だ」と続けた。

 AKT最高責任者で自身も同性愛者のティム・シグスワース(Tim Sigsworth)氏は、「未来の国王」たるウィリアム王子が、わが子が同性愛者だと知ったら支援すると述べたことは、「社会全体へのメッセージ」であり「大きな変化」をもたらすとの見方を示した。(c)AFP