【6月28日 AFP】北朝鮮で拘束された恐れのあるオーストラリア人、アレック・シグリー(Alek Sigley)さん(29)の妻で日本人のモリナガ・ユカ(Yuka Morinaga)さん(26)が豪メディアの取材に応じ、夫の消息について大変心配していると語った。シグリーさんと最後に言葉を交わしたのは24日で、特に不自然な点はなかったという。

【関連記事】豪男性、北朝鮮で拘束か 平壌で朝鮮文学研究、妻は日本人

 25日以降消息が分からなくなっているシグリーさんは韓国語が流ちょうで、現在平壌に住んでいる数少ない西側出身の留学生の一人。シグリーさんは政治とはまったく関係のない北朝鮮の日常生活に関する記事などをソーシャルメディアに多数投稿していたが、25日を最後に更新していない。

 モリナガさんは豪ニューズ・コープ・オーストラリア(News Corp Australia)の取材に対し、シグリーさんが常に西側メディアとは異なる姿勢で北朝鮮に関する事柄を発信し、北朝鮮の人々を理解しようとしていたと回答。シグリーさんが拘束されたのかどうかについては家族には一切手掛かりがないという。

 2人は昨年、平壌で挙式。ニューズ・コープ・オーストラリアによるとモリナガさんは東京でソフトウエア開発の仕事をしており、シグリーさんとは普段メッセージサービスの「ワッツアップ(WhatsApp)」で連絡を取り合っていた。

 シグリーさんは豪西部パース(Perth)出身。ここ1年ほどは金日成総合大学(Kim Il Sung University)で朝鮮文学を研究しながら北朝鮮観光を専門とする旅行会社を経営していた。(c)AFP