【6月28日 AFP】サッカーエジプト代表のスター選手であるモハメド・サラー(Mohamed Salah)が27日、セクシュアルハラスメント(性的嫌がらせ)疑惑が浮上してアフリカネーションズカップ(2019 The Africa Cup of Nations)に出場している同国代表から追放されたアムル・ワルダ(Amr Warda)に関して、「ただちに断罪されるのは間違い」との見解を示した。

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 25歳のワルダはセクハラ疑惑が今週ソーシャルメディアで浮上し、エジプトが2-0でコンゴ民主共和国を下した26日の試合前にチームから追放された。同選手がみだらな言葉を使った事実は、複数の女性が投稿したスクリーンショットや証言で判明した。

 あるユーザーはワルダが体の一部を露出しているように見える映像を投稿しており、今回の決断はこの動画がアップロードされてから数時間後に下された。AFPはこの短い動画の信ぴょう性について確証は取れていない。

 イスラム世界における女性の扱いについて声を上げているサラーは、エジプトが大会でベスト16入りを決めた直後、自身のツイッター(Twitter)アカウントで、四面楚歌(そか)となったワルダの行為を糾弾する一方で同選手への支援を表明した。

「女性は最大限の敬意を払われるべきだ。『ノー』は『ノー』だ。これはその通りだし、神聖な決め事としてとどめておかなければならない。それと同時に、自分は間違いを犯した人間の多くは改心できると信じている。ただちに断罪するのは間違いで、それは最も安直な解決策だ」

「2度目のチャンスを与えること…、すなわち指導と教育が必要だ。締め出しは答えにならない」

 ギリシャ1部リーグのPAOK FCに所属し、昨シーズンの後半はローン移籍でアトロミトス(Atromitos)でプレーしていたワルダは、フェイスブック(Facebook)に投稿した動画で、「自分のしでかしたことを謝罪する。自分の家族をはじめ、選手と技術スタッフに謝る」「申し訳ない。これからは人に迷惑をかけないと約束する」とわびた。

 ワルダは2017年、ポルトガル1部リーグのフェイレンセ(CD Feirense)でチームメート2人の妻に性的嫌がらせをしたとして、わずか3日で契約を打ち切られ、その後PAOKに移籍した。(c)AFP