【6月28日 AFP】女子サッカーW杯フランス大会(FIFA Women's World Cup 2019)に出場している米国代表の主将ミーガン・ラピノー(Megan Rapinoe)は27日、ホワイトハウス(White House)への表敬訪問を拒否してドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領から痛烈に批判されたことを受け、チームメートにも自分に同調するよう促した。

 ラピノーはサッカー誌エイト・バイ・エイト(Eight by Eight)が公開した動画の中で、「くそったれホワイトハウスになんか行かない」と宣言したことに対して、トランプ大統領は26日、同選手を「無礼」だと非難した。

 するとラピノーはその翌日、フランスとの準々決勝を控えた記者会見で、「母が快く思わないだろうから、下品な言葉(くそったれ)の部分は除いて、ホワイトハウスに行かないというコメントの内容を守る」と前言撤回を拒否した。

 ラピノーはまた、「この舞台に立つためにどれだけの時間と労力、そして誇りをかけているか考えると」とした上で、「訪問する気にはならないし、自分たちと同じ思考を持って同じ目標に向かって闘っているとは思えない政権と、この舞台を分かち合うことや彼らに迎合することをチームメートにもよく考えるように促したい」と訴えた。

 一方、トランプ大統領は先日、「勝っても負けても、チームを招待する」との意向を示し、「私は大ファンだ」と表明。その後ラピノーに対しては、「口を開く前に勝つべきだ! 仕事を終わらせよ!」と言い放った。

 この騒動でチームがメディアの注目にさらされているにもかかわらず、ラピノーは大一番を直前に控えたロッカールームに動揺が走る可能性を否定し、自身のコメントについても何の問題もないとの認識を示した。

「動揺する心配はしていない。チームはロッカールームで一致団結しているし、お互いにとてもオープンな間柄」「この記者会見の場で話したコメントではないし、発言は数か月前のもの。それが再び取り上げられたので、少しばかり周囲が騒ぎになっているだけのことだと思う」 (c)AFP